宗教法人 高野山真言宗 阿高山 真言寺
2010年9月 6日(月) 20:49 JST
眼には天地の理ここにあり一草の立ち姿。
この身は移ろいやすく捉えがたく頼りない。それは病むものであり、死に至るものである。およそ五感の欲するところは常に満足する事がなく。苦しみの原因となる。心のあてにならぬことは浮雲にそこに留まれと願うようなものである。この世にある総ての物事は常ならざる存在である。
執着の火はわが身を焼き安らかな心を奪う。煩悩の毒は心を惑わし智慧を曇らせる。心暗く智慧無き人は眼を閉じて道を行く旅人の如く道にさ迷う。
仏の道の只中に於いて生きる心を起こせ、頼りなき人生から離れよ、苦しみの因となる煩悩を断ぜよ。わが身とわが心に執着を起こすな、そこから悪徳の総てが生まれる。争いと苦悩はそこに起因する。わが身とわが心は陽炎の如く燃え上がる炎の如くと観ぜよ。裁きの心から離れよ、その心は常に不安と争いを産み出す。慈悲の心を観よ。生ある物が安楽であるように、よりよき生であるようにと祈る心それを起こせ。己が裁かれることがやがて消え去るだろう。
常に願いに生きよ、仏陀の願い、菩薩の誓願を生きよ。この世でもかの世でも最上の生がそこにある。清らかに生きよ。清らかな願いに生きよ。
生あるものに安楽あれと願い生きよ。その心を神々は守り、仏陀は微笑する、汝は偉大なる菩薩であると。
山はだにそっと淡き桜かな。
白梅の香りほのかに咲き匂う。小鳥も時を告げて鳴く、春が来たと皆が言う。寂しきときに友を。苦悩の君に智慧を。絶望の時に希望を。祈りの中に起こることそれは奇跡。仏の慈悲は導く、君に安楽と道を与える。唯祈り続けよ、祈りの中でしか出会えぬ人生と存在の真実、君は驚くであろう。幾多の聖人と幾多の聖典が記した事柄その事が唯一真実であると知らされる。虚栄に充ちた生き方を改めよ、謙虚であれ、人の驕りは光を阻む。迷い多き人生と誘惑に充ちた人生に君は何時も疲れていないか。舟は舵を切る方向に進む、君の人生の航海に君は何を頼りとして立ち向かっているのか。航海の地図も読めず舟の扱いもままならぬ人に良き船旅は望めぬ。
よく考えてみよ、誰を便りとするか何を頼りとするか。仏陀の道は実に豊かな実りに充ちている。その法は実によく説かれている。良く帰依し良く修めよ、その道を、それは尽きせぬ安楽と喜びに充ちている。涅槃は実に最高の安楽である。仏陀の足跡を見つけよ、それに続け、そこにしか本当の安らぎは無い。消え行くものに心奪われる生活から離れよ総ては無常である。それを求める心が強いほど苦しみは大きくなる。仏陀が求めたものを君は求めよ、黄色き袈裟をかけずともそれを求める生活を大切にせよ。いつの日にか仏陀の心を知る時が来る。