凡そ人生の一大事は生死の海を渡り不落因果、不昧因果の理に通達して涅槃に至り甘露を味わう事。
生死は即ち涅槃である。空性は妙有である。三界は唯心である。識法は三界である。識に止まれば苦界、智に至れば涅槃、一心は菩提心と明らかに証して仏界に入る。
煩悩に因を求めるに因無く、菩提心に因を求めるに因なし、唯玄影の如く、言葉は虚しく虚空に響く。影の影たるは光に会わず。光の光たるは影を伴わず。
真理を求むるには、求めざるに既に得と知り。求むるは既に離れ捨てるに同じと悟る。
仏心は忘失せねば既に可であると信じ行う。自心の本源は仏である、分別妄断は眞を破る。
諸仏の説示を信じ、礼拝、供養し仏を賛じ、禅定を修すことは自心の本尊に通じ、悟りを起こす。
仏法の第一義を人生の大事と心得て精進すべきである。生死の一大事を今明らかにせねばいつの日にこの良日を待つか。念念に仏を想うて生きる、この三昧に虚妄なし。