宗教法人 高野山真言宗 阿高山 真言寺
2012年2月 8日(水) 12:15 JST
争いを避け、多くを望まず、唯己の心の平安を愛する。彼は実に賢者と呼ばれる。彼の喜びは壊れることが無い。総てを許し、あらゆる生ある物の平安を祈る、彼に不安の闇が忍び寄ることは無い。常に己の呼吸を意識して生きる、彼の心が乱れることは無い。人生の苦しみと喜びに通だつして智慧の光で満たされる、彼は仏陀と呼ばれる。己の欲望に打ち勝ち、持戒を喜びとして生きる。彼に魔が忍び寄る隙は無い。よく観るものはよく悟る、よく悟るものはよく行う、よく行うものはよき果報を受ける。かくのごとく菩薩は知り三昧を修する。智慧の完成は実に涅槃である。涅槃に至る事が最大の喜びである。このようにしりたる菩薩は出家した。黄色の衣をつけ道の人となった。素足で大地に立ち満天の星の下で、静かな木陰で己に問うた。吾は何ものかと。彼は比類ない覚者となった。己の智慧と行いのみが人生の杖である。名誉にも財にも己を救う力は無い。己以外に目を向けてはならない。後は虚しく消えてゆく陽炎である。己の行いを覚えていよ、己の心に注意を払え、外から来る敵は己の内にその種を宿したる結果である。心乱れるときは仏陀を想へ静に呼吸せよ、仏の名を呼べ、慈悲と方便ゆえに君の苦悩は静まる。信心深きものは常に仏の慈悲に守られ、方便に導かれる。